Excel保存時にセルA1を選択する理由とそのメリットとは?

はじめに

最近、X(旧Twitter)を見ていて、「自分も同じことをしているな」と思う投稿がありました。それがこちらの投稿の「ExcelのA1を選択してから保存してる」という部分です。

私もExcelを保存する際、セルA1を選択するのが習慣になっています。では、なぜA1を選択する方が良いのでしょうか?今回は、その理由と簡単にA1を選択する方法を紹介します。


1. Excel保存時にセルA1を選択するメリット

1.1 ユーザー体験の向上

Excelを開いた際、A1以外のセルが選択されていると、どこから見れば良いのか迷うことがあります。セルA1を選択して保存しておくと、ファイルを開いた際に必ずセルA1が表示されるため、作業開始位置が明確になり、迷うことがありません。特に、多くの人が閲覧するファイルでは、"セルA1に戻る時間(秒)×閲覧者数"の時間を節約できます。

1.2 データの見やすさと整理整頓

セルA1を選択しておくことで、データが整理されて見え、ファイル全体に整然とした印象を与えることができます。特に複数のシートがある場合、最初のシートのセルA1が選択されているだけで、『気が利いている』と感じさせるポイントになります。私もこのようなファイルを見かけた時は、作成者が気配りのできる人だという印象を持ちます。


2. セルA1を選択して保存するショートカットキー

2.1 ExcelでセルA1を選択するショートカットキー

ExcelでセルA1を選択するには、以下のショートカットキーを使います。

  • Ctrl + Home:現在のシートのセルA1を選択

キーボードによっては、Ctrl + Fn + Homeになる場合もあります

さらに、すべてのシートでセルA1を選択する方法も簡単です。

  1. シートタブを右クリックし、[すべてのシートを選択]を選択
  2. Ctrl + Homeを押して、セルA1を選択
    すべてのシートを選択した状態なので、すべてのシートでセルA1が選択されます
  3. 先頭のシートのみを選択して、Ctrl + Sで保存
2.2 VBAマクロを使って自動化する方法

毎回手動でA1セルを選択するのが面倒であれば、VBAマクロを使って作業を自動化することもできます。以下はそのための簡単なコードです。

Private Sub Workbook_BeforeSave(ByVal SaveAsUI As Boolean, Cancel As Boolean)
    Dim ws As Worksheet
    ' すべてのシートのセルA1を選択
    For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
        ws.Select
        ws.Range("A1").Select
    Next ws
    
    ' 先頭のシートを選択
    ThisWorkbook.Worksheets(1).Select
End Sub
コードの説明:
  1. For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets: すべてのワークシートを順番に処理
  2. ws.Select: 各ワークシートを選択
  3. ws.Range("A1").Select: 選択されたシートのセルA1を選択
  4. ThisWorkbook.Worksheets(1).Select: 最後に先頭のシートを選択

このコードを使うと、保存時にすべてのシートでセルA1が選択された後、先頭のシートに戻り、ファイルが保存されます。これにより、毎回手作業でA1セルを選択する必要がなくなり、作業効率が向上します。


まとめ

Excelファイルを保存する際にセルA1を選択しておくと、ファイルの使いやすさや印象を大きく改善できます。特にファイルを共有する相手にとっては、見やすく整理された状態でファイルを開けるため、作業効率がアップします。手動で行う方法はもちろん、VBAを使って自動化することで、より便利にExcelを操作することができるようになります。